災害用浄水器の必要性

災害用浄水器の必要性

災害用浄水器とは、水道水を浄水する通常の浄水器とは異なり、風呂水やプール、池や川の水などを浄水し、飲用とすることができるものになります。災害に備え、飲料水を常備されてる方も多くいらっしゃるかと思います。しかし、災害の規模などによっては、長期間の断水を余儀なくされ、水不足に陥るケースも考えられます。そういった時、備えをしているか否かにより災害後の生活はもとより、安心感も大きく異なってくると言えるでしょう。そこで今回は災害用浄水器がなぜ必要なのか、またどんな使い方をすればいいのかについてご紹介したいと思います。

常備している水だけでは足りない?

常備すべき水の量

飲料水は1人あたり3L/日の水が必要であると言われています。3人家族であれば9L/日が必要で、3日分であれば27L、一週間であれば63Lもの備蓄が必要となってきます。しかしながら、これだけの量の水を備蓄しておくことは難しいと言え、せいぜい10L程度の備蓄を行なっているご家庭が多いのではないかと思います。また、ご家族の数が増えれば増えるほど、必要な備蓄量は増えるため、現実的な備蓄量に対する1人あたりの配分は減ってしまうでしょう。

災害時の水道復旧日数

では、実際にどの程度で水道が復旧されるのかについてですが、東日本大震災では3週間、熊本地震では1週間で水道が復旧されています。また、2018年7月豪雨時においても断水が発生し、この時も2週間少々で復旧がなされました。これらのように、大きな災害が発生した場合、水道の復旧までには1週間以上の時間を要することがわかります。

しかし、この1週間から3週間、完全に水の供給がないのかと言うとそうではなく、各自治体や国などの援助により給水所などが設置され、ポリタンクなどを持参することにより給水を受けることが可能になります。ただし、この給水所は即日設置されるわけではなく、3日程度の時間を要するのが実際です。また、設置されたとしてもたくさんの方が水を求め、列をなすことになりますので、水を得るために多くの労力を必要とするでしょう。加えて、給水量にも限りがありますので、満足のいく量を得ることができない可能性もあることを理解しておく必要があると言えます。

災害用浄水器の効果的な使い方

まず災害用浄水器の浄水能力ですが、携帯用を除いて、ある程度の大きさのものであれば1家庭分の飲料水の確保は十分可能です。しかしながら、使用方法を間違えてしまいますとたちまち使用不能に陥ってしまうこともありますので、災害用浄水器の導入をお考えの場合は事前に使用方法を理解しておくとよいでしょう。

災害用浄水器のフィルターには中空糸膜と活性炭を組み合わせたものが主流になっています。具体的には、中空糸膜はこのフィルターで微生物や濁りを、活性炭では農薬や色・味・においなどを除去し、飲用可能な状態までろ過しています。これらのフィルター、特に中空糸膜は非常に目の細かいろ材で、その特性を活かし微生物などの有害物質を除去しているのです。この時、有害物質は目に詰まるような形で捕縛されるわけですので、使用する毎にその機能が低下していくことが想像できるかと思います。濁りがすくない水であれば、この目に詰まる有害物質量が少ないのですが、濁りの激しい水の場合はすぐに目詰まりをおこし、浄水機能が封じられてしまうと言えます。つまり、災害用浄水器であっても濁水をそのまま使用できるというわけではないと言う点を理解し、適切な方法で使用すべきであると言えるでしょう。

ただ、災害後の状況を鑑みるに、濁りの少ない水自体が貴重な状況も十分に考えられます。
そういった場合は、災害用浄水器を使用する前に、一手間加え、事前に濁りをある程度除去しておくとよいでしょう。具体的にはコーヒーフィルターや布などのある程度目の細かいものを用いて、大きなゴミや濁りを取り除き、災害用浄水器用の水を準備しておくとよいです。この方法を用いれば、災害用浄水器の目詰まりをある程度解消することができますので、水道の復旧までの使用に耐えうる可能性が高まります。

まとめ

  • 災害時の水道復旧には1週間から3週間かかる可能性がある
  • 常備水のみでは長期間の断水には耐えられない
  • 給水所の設置後も十分な水量を確保することは難しい
  • 災害用浄水器は事前に大きな不純物を除去した上で用いる
  • 災害用浄水器を適切に用いれば、長期間の使用にも耐えうる可能性が高い