【戸建・マンション】外壁塗装の種類、オススメは?

【戸建・マンション】外壁塗装の種類、オススメは?

塗装には様々な種類がありますが、それぞれがどんな特徴を持っていて、住宅に向いている塗装が何であるのかご存知でしょうか?塗装にはそれぞれ向き不向きがあり、間違った使われ方をしてしまうと本来の性能を発揮できないばかりか、1番重要となる外壁の保護機能が損なわれてしまうこともあります。また、使われている塗料により耐久年数なども異なるため、注文住宅はもとより、分譲(建売)住宅やマンションであっても使われている塗料の把握し、メンテナンス周期の把握をしておくことが非常に大切です。そこで今回は、住宅に適した塗装と塗料についてお話したいと思います。

塗装の種類

塗装の種類には様々なものがありますが、住宅向けには以下の3種類が用いられています。

  • 吹付けタイル(複層形)
  • リシン
  • スタッコ

上記はそれぞれ特徴が異なります。主な特徴は以下の通りです。

吹付けタイル(複層形)

樹脂やセメントを用いて凸凹模様を形成し、その上に仕上げとしてトップコートを塗布し、色付けを行います。下塗りの樹脂には防水型のものなど様々なものがありますが、耐久性はトップコートの塗料性能に左右されます。塗布面に膜を形成するため防水性も高く、扱いやすい塗材です。近年ではマンションや戸建てなど多くの物件に採用されており、コスト面と耐久性、見た目のバランスが取れた塗材とも言えるでしょう。

また、塗り方にはエアーによる吹付け(スプレーのようなもの)のほか、ローラーによる塗布も可能です。塗り方によって、凸凹の形状を変えることが出来るのも特徴の一つであると言えます。

リシン

砂状の骨材をアクリル系の顔料と混ぜ、エアーによる吹付けを行い塗布します。塗装の表面には砂がくっついたような凸凹ができ、通気性が高いです。コストは安いものの、防水性が低く、雨などの当たる場所では下地の劣化を招くほか、塗材自体の耐久性も低いため、使う場所を選びます。過去には新築物件にも多く採用されていましたが、現在ではあまり使用されていません。

スタッコ

リシンと似たような凸凹形状ですが、リシンよりも凸凹が深くなっています。また、凸凹面をコテなどで押しつぶすことで、凸凹を潰したような表面にすることもできます。また、塗膜がリシンよりも厚いため耐久性と防水性はリシンよりも優れていますが、吹付けタイルには及ばないでしょう。

吹付けタイルの種類

ここからは、上記の中で特に使用頻度の高い吹付けタイル(複層形)について説明します。
吹付けタイルには下塗り材の種類によって、2種類に大別されます。

  • 硬質形
  • 弾性形(防水形)

硬質形はその名の通り硬く伸び縮みしづらい材料で、コストは安価ですが割れが発生しやすいです。ただし、ただちに問題が生じることはなく、コストと性能のバランスが取れている塗装であると言えます。

弾性形(防水形)は硬質形より高価になりますが、弾力のある材料で様々な動きに追従し、割れなどは生じにくいです。しかし、防水性が優れていると同時に、湿気なども通しにくい性質を持つため壁面に含まれた水分が外部へ放出されずに塗装のふくれを生じてしまうこともあります。特に最高級の塗装はその傾向が強いため、あまりオススメはできません。防水形を採用する場合は、最高級からワンランク程度落としたレベルのものを用いると良いでしょう。

なお、複層形の吹付けタイル以外にも単層形の吹付けタイルも存在しています。単層形の吹付けタイルは耐久性、防水性ともに低いため、外壁の保護には向きません。吹付けタイルを使用される場合は複層形を選択することをおすすめします。

トップコート

吹付けタイルは上記した下塗り材にトップコートで仕上げをすることで美観と耐久性を得ることができます。このトップコートには樹脂などの種類により耐久年数や価格が異なり、現在では以下の5種類が用いられています。

  • アクリル系
  • ウレタン系
  • シリコン系
  • ラジカル制御形
  • フッ素系

それぞれの特徴は以下の通りです。

アクリル系

耐久年数:

5~7年

価格:

1,500円前後

特徴:

安価ですが耐久性が低いです。紫外線に弱いため、外壁の塗装材には不向きになっています。安価とは言え、改修などの費用がかさんでしまいますので、よっぽどの理由がない限りは避けるべきでしょう。

ウレタン系

耐久年数:

7~10年

価格:

2,000円前後

特徴:

アクリル系よりも耐久性が高く、下地との密着性も良好、かつ、安価であったため以前はよく使われていた塗料でした。しかし、よりグレードの高い塗料の価格が落ちてきたため、使用される機会が減ってきています。10年起き程度に塗り替え、常に綺麗な状態を保ちたいのであれば採用を検討してもよいかもしれません。

シリコン系

耐久年数:

10~15年

価格:

2,500円前後

特徴:

耐久性と価格のバランスが最も取れており、現在の住宅系の塗装では最も使用されている塗料です。塗料選びに悩んだ時に1番間違えのない塗料であると言えます。

ラジカル制御形

耐久年数:

15年前後

価格:

2,700円前後

特徴:

耐久性、価格ともにシリコン系よりも若干高い材料になっていますが、新しく開発された塗料であるため、使用実績は少なめで実力がまだまだ不透明です。なお、ラジカル制御とは塗料の劣化を防ぐ化学的な制御を指しており、樹脂自体の耐久性だけでなく、化学的に耐久性を向上させることを目指した塗料になっています。

フッ素系

耐久年数:

15~20年

価格:

4,300円前後

特徴:

価格は高いですが、耐久性も高く、なるべく塗り替えを行いたくない方に向いていると言えます。しかし、普及率も低いため、ラジカル制御形同様に実力がまだまだ不透明です。

 

上記の塗料以外にも光触媒を使用したものや無機質の材料を使用したより高価な塗料もありますが、住宅向けにはあまり使用されていません。また、防汚性能については正直な話、どれを選んでも大差ないと考えています。例えば光触媒の場合、100%の実力を発揮するには塗りつけたい塗料の表面に光触媒の膜を形成するのが1番よい状態なのですが、塗料の中に混ぜ込まれた光触媒を意図的に表面に集中させるのは難しいのです。この防汚性能についてはまだまだ改良の余地があると思いますので、今後の開発により飛び抜けた性能をもつ塗料がでてくることを期待しましょう。

まとめ

  • 住宅の外壁には吹付けタイル(複層形)が一般的
  • 塗料は種類によって耐久年数、価格が大きく異なる
  • 塗料の選定は、塗り替え頻度と価格との兼ね合いで選ぶことが大切

なお、上記の耐久年数はあくまでも目安です。立地条件などにも左右されますが、適切な施工を行って初めて達成できる数字ですので、適切な施工を行ってくれる業者を探すことが最も大切です。どんなに耐久性の高い塗料を使用したとしても、施工に不良があると数年で不具合が生じてしまうこともあります。また、安易にフッ素、光触媒や無機質系の塗料など高額なものを勧めてくる業者はあまり信用しないほうがよいでしょう。