【節税】住宅ローン減税のすすめ【総額最大500万円お得】
住宅ローン減税とは正式名称を住宅借入金等特別控除といい、その名の通り税金から控除を受けることが出来るものとなっております。この制度は住宅ローン利用者の負担を軽減する目的で設けられた制度ですので、住宅ローン利用者であれば大抵の方は利用可能な制度となっています。
ただ、控除とか減税って言葉のせいで、何だか難しそう…と敬遠されている方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、この制度を利用すれば数百万円もの節税ができる可能性が十分にあるのです。
そこで今回は住宅ローン減税について簡単にご紹介したいと思います。
控除の種類
そもそも控除には所得控除と税額控除の2種類があり、住宅ローン減税は税額控除に分類されますが、この2種類は概要・違いは以下のとおりとなっています。
所得控除
給与所得などの所得を基に、各種税の掛け率を掛け合わせることで税額が決定されますが、所得控除はベースとなる所得部分の金額を一定値控除(低減)させることで税負担を和らげる制度となっています。
なお、控除される金額は得ている所得の額や家族構成、生命保険の加入の有無により個々人で異なります。
税額控除
上記の所得控除は掛け率が掛けられるベースの部分を減らすことで税負担を軽くするものでしたが、税額控除は一定値をそのまま控除させるもので、例えば税額控除の額が10万円であればそのまま10万円が返ってくるような、節税効果が非常に高いものとなっています。
控除の対象者は?
では、どんな人がこの住宅ローン減税を受けることが出来るのかと言うと、以下の全てにが該当する方が対象となります。
- リフォーム・新築・中古問わず、住宅ローンを利用している
- ローンの返済期間が10年以上であること
- 自らが居住している
- 年収3000万以下であること
- 床面積が50㎡以上であること
住宅ローン利用者の負担軽減を目的としていますので、そこまで厳しい条件は課されておりません。
ただし、中古住宅の場合は上記に加え、戸建てなら築20年以下、マンションなら築25年以下で、かつ、耐震基準適合証明書や既存住宅性能評価書などの耐震性能を有していることを示す証明書が必要となります。
どれくらいお得になるの?
住宅ローン減税では年末時点の住宅ローンの残高1%分が控除されます。ただし、最大でも年間50(40)万円※までで、利用できるのは10年間といった限定条件が付与されていますが、10年間フルで利用することが出来れば最大500万円もの控除を受けることができます。
※耐震性や省エネルギー性など一定の条件をクリアした場合は50万円、それ以外は40万円となる
とは言え、全員が全員満額の500万円の控除を受けられるわけではなく、一般的なプランを例に、通常どの程度貰えるのかを検討してみたものが以下になります。
検討パターン1
検討条件
- 借入額:3000万円
- 借入期間:35年間
- 金利:通期固定 1%
- 住宅ローン返済開始:1月
- 返済総額:約3500万円
- 年間返済額:100万円
検討結果
年数 | 住宅ローン残高 | 控除額 |
1年目 | 3400万円 | 34万円 |
2年目 | 3300万円 | 33万円 |
3年目 | 3200万円 | 32万円 |
4年目 | 3100万円 | 31万円 |
5年目 | 3000万円 | 30万円 |
6年目 | 2900万円 | 29万円 |
7年目 | 2800万円 | 28万円 |
8年目 | 2700万円 | 27万円 |
9年目 | 2600万円 | 26万円 |
10年目 | 2500万円 | 25万円 |
総額295万円
検討パターン2
検討条件
- 借入額:2000万円
- 借入期間:35年間
- 金利:通期固定 1%
- 住宅ローン返済開始:1月
- 返済総額:約2370万円
- 年間返済額:67万円
検討結果
年数 | 住宅ローン残高 | 控除額 |
1年目 | 2302万円 | 23.02万円 |
2年目 | 2236万円 | 22.36万円 |
3年目 | 2169万円 | 21.69万円 |
4年目 | 2102万円 | 21.02万円 |
5年目 | 2033万円 | 20.33万円 |
6年目 | 1966万円 | 19.66万円 |
7年目 | 1899万円 | 18.99万円 |
8年目 | 1832万円 | 18.32万円 |
9年目 | 1765万円 | 17.65万円 |
10年目 | 1698万円 | 16.98万円 |
総額200.03万円
住宅ローン減税の注意ポイント
ただし、住宅ローン減税はまずはじめに所得税から控除され、所得税を全て控除してもなお控除額が上回る(余る)場合には翌年の住民税から控除(最大13.65万円)されることとなります。
例えば年収500万円程度の方の場合、所得税が年間27万円になりますので、年収500万円の方は最大40.65万円までの控除を受けることが可能ということになり、上記した住宅ローン残高の1%分と比べて小さい数字が実際に控除される金額となります。
この検討においては、どちらのパターンであっても全ての数字が40.65万円を下回っていますので、上記で検討した通り、控除をうけることが出来るということになります。
控除を受けるにはどうしたらいいの?
住宅ローンを組み、初めて控除を受けようとする場合には確定申告を行う必要があります。
確定申告って難しい…そう思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
基本的には書式に従って申請を行うだけですので、少し時間を掛ければ誰でも行うことができると思います。
また、2年目以降は確定申告を行う必要はなく、年末調整時に給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書および住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書を提出するだけで申請が完了となります。
まとめ
- 住宅ローン減税は税額控除
- 控除期間は10年間
- 一般的なプランでは200~300万円程度の減税が可能
- 初回は確定申告、二回目以降は年末調整が必要
住宅ローン減税は住宅ローン利用者であれば大抵の方が利用可能な制度で、うまく活用すれば数百万円もお得になります。めんどくさいとか、わからないで見逃してしまうには惜しい金額ですので、しっかりと内容を理解し手続きを行うべきだと思います。
手間がかかるのは初回の確定申告のみですので、数百万円のために労を惜しまずに頑張りましょう!