【戸建て】畳の裏側はカビだらけ?
みなさんは畳の裏側をご覧になったことはありますでしょうか?おそらく新築から年数がそう経っていない方はご覧になったことがないかと思います。実はこの畳の裏側には欠陥が隠れているのかもしれないのです。そこで今回は畳に隠れた欠陥についてお話したいと思います。
畳に隠れた欠陥
畳は非常にカビが生えやすい材料であることをみなさんはご存知でしょうか?畳は新品の状態から1~2年程度の期間、特にカビが生えやすいと言われています。またカビの発生原因は湿気が主なものであるため、時季としては梅雨から夏の間、6〜9月前後に発生しやすいと言えます。しかしながら、畳の表面のカビは発見しやすいため、異常が生じてもすぐに対応を行うことができるでしょう。
ですが、畳の裏側にカビが生えてしまった場合はどうでしょうか?おそらく多くの方は中々気付かないと思います。実はカビが生えるのは畳の表側だけではなく、本当に注意すべきは畳の裏側なのです。裏側に生えてしまったカビは中々気付きことができません。そのため、気付いた時には一面カビだらけになっていることもあります。
ただ、必ずそうなるかと言うと、そうではありません。いわゆる手抜き工事であった場合に、このようなことが発生しやすくなってしまうのです。
建物一階の床下には地面の上に防湿シートと呼ばれる地面からの湿気を防ぐ処置を行うことが一般的なのですが、知識の不足や手抜きなどにより、この防湿シートが省略されてしまうことがあります。防湿シートが省略されてしまうと、地面からの湿気が畳を置いている下地を通じ、畳に水分や湿気が伝搬してしまい、カビが生えてしまうということです。これは建物の基礎が布基礎※1と呼ばれるものであった場合は必須の工事です。また、例えベタ基礎※2であっても床下換気口を設けない断熱工法であった場合には必須になります。お住まいの建物が布基礎かベタ基礎か、また断熱工法であるかは建物竣工時に手渡される竣工図などをみれば確認することができます。
また、「床が鉄筋コンクリートだから大丈夫!」と思っている方も実は注意が必要です。鉄筋コンクリートの床の上に直接畳を置いている場合、鉄筋コンクリートからの水分が畳へ伝搬してしまい、上記と同様にカビが生じてしまう可能性が高いです。そのため、鉄筋コンクリートの床の場合は、床と畳の間に防湿シートが入っているのか確認をしておく必要があります。
※1 布基礎とは、土台の下部のみに基礎を設置して建物を支持する方式です。そのため、強度をもつ鉄筋コンクリートは土台の下部のみになり、他の部分(床下など)は地面もしくは薄いコンクリートになります。なお、薄いコンクリートを用いた場合にも地面とコンクリートの間に防湿シートは必須になります。
※2 ベタ基礎とは、建物の下部を全て基礎にし、建物を支持する方式です。そのため、床下を含めた全面が厚さのある鉄筋コンクリートで覆われます。
欠陥の弊害
床下に防湿シートが入っていなかった場合、畳がカビてしまうだけでなく、下地となっている材料にも悪影響が生じる可能性があります。下地は主に木材が用いられることが多く、カビが生じるような高湿度の環境下で用いられる場合は木材がカビてしまうだけでなく、水分による腐食が生じてしまう可能性があります。そうした場合、いつの間にか床の強度が小さくなり、床が抜けてしまうなどの大きな被害につながることも想定されます。また、このような高湿度な環境は床だけでなく、建物の土台に対しても悪影響を与えます。土台の腐食が進んでしまうことで建物自体に大規模な修繕が必要になってしまうことも考えられます。
そうならないためにも、床下に防湿シートが入っているかを早い段階で確認しておくことが望ましいと言えます。
まとめ
- 畳はカビが生じやすい
- 欠陥がある場合、カビは畳の裏面にも生じる
- 被害を抑えるためには早い段階での確認が必要
もし防湿シートが入っていなかった場合、個人での対応は難しいので、業者へ依頼することが望ましいと考えます。放置してしまうと、非常に大きな問題につながってしまいます。また、既にカビが生えてしまっている場合は何かしらの異常がある合図です。早急に原因を突き止め、対策を実施することが望まれます。
こちらの記事でリフォーム業者の探し方をご紹介しています!あわせてご一読ください。